ハインライン「猿は歌わない」

ハインラインのSF短編「猿は歌わない」(『失われた遺産』所収)を読みました。

高度な知性をもつ火星人と共存するようになった未来社会では,火星人から遺伝子操作技術が提供されたため,遺伝子改良により知性をもつようになった猿が人間代わりの労働者となっていました。

自身が所有する工場を見学した大財閥の令嬢は,高齢化した猿は処分されると聞いて憤慨し,猿を保護しようとします。とはいえ,いくら大財閥でも財力や政治力ではいかんともしがたく,そこでとった手段は「法廷闘争」でした。知性をもつ猿は人間か,それとも財産か・・・そもそも「人間」の定義は?証言台に立った火星人の見解は?

民法で使えるネタでしたねー